スーパーカブのメンテナンスの一つといえばオイル交換。
ただちょっと気になるのが、冬の時期のオイル管理について。
現行スーパーカブに関しましては、インジェクションの進化により、
冬の寒い時期でもエンジンの調子が変わらずそのまま乗れてしまいますが、
一回あたりの走行距離が短い人にとっては、エンジンオイルの状態を少しだけ気にする必要があるのかもしれません。
このページでは、冬の寒い時期の起きるエンジン内部の状態やオイル管理について考えていきます。
スーパーカブ110冬のオイル管理|使用するオイルについて
昔は、季節によって使用するオイルに関して、夏用冬用と分ける必要があったかと思われます。
というのも、冬の早朝など気温が低い状態だと、エンジンオイルが固くなってしまい、
エンジンがなかなか始動しないなどの不調がありましたが、
現在については、オイル性能の向上と、またインジェクションの性能が向上しており、
気温に合わせたガソリン濃度が自動的に調整されるようになり、気温が低くてもエンジンの調子が代わりにくくそのまま走れてしまいます。
気温によるオイルの使い分けに関してはあまり気にする事はないと感じております。
オイル粘度について
出典:oft.jp
スーパーカブに関しましては、メーカーによりウルトラG1が推奨オイルとして指定されています。
このオイルの粘度として10W-30となっておりますが、
この左側の数字10Wの部分が低い温度での粘度を表しており、
この数字が低いほど、気温が低くても固くなりにくく始動性に優れているのが特徴となっております。
一応低温指数の表を載せておきます。
外気温 粘度(低温) -35 0W -30 5W -25 10W -20 15W -15 20W -10 25W 引用元:Webike
こうやって見ると、指定オイルのウルトラG1を見てみると10W-30となっており、
自分の住んでいるところでは、朝晩の冷え込みはあるものの、
それでも氷点下をやっと下回る気温のため、使用するオイルに関しましては、いつもどおりウルトラG1でいいのではと感じております。
もちろんエンジンの始動性にも問題はありません。
よほど寒い地域に住んでいる人以外あまり気にする必要はないのではと感じております。
スーパーカブ110冬のオイル管理|オイル乳化
先程の項目では、季節によるオイルの使い分けについて書いてきましたが、
この項目では寒い時期に起こるスーパーカブのエンジンオイルの変化について書いていきます。
というのも、気温が低いと、エンジンが温まらないうちは外気温との温度差により、エンジン内部に結露が起きてしまい、
結露によってできた水分がエンジンオイルと混ざることによって、エンジンオイルの乳化現象が起きてしまいます。
オイル乳化とは
そもそもオイル乳化とは、エンジン内部の水分とエンジンオイルが混ざり合う事によって、エンジンオイルが白く濁る現象のことを言います。
エンジンオイルの乳化に関しましては次のコンテンツでも紹介されています。
カブのちょい乗りが多い人に起こりやすい
スーパーカブを使用する目的に関しましては、通勤や近所への買い物などの用途で使用している人も多数いると思います。
エンジンが始動してからすぐの時は、外気温との温度差により、エンジン内部に結露が生じております。
その結露もエンジンが温まりますと、次第に蒸発していきますが、
一回あたりの走行距離が短いと、エンジンが温まる前にエンジンを止めてしまうので、
エンジン内部で起きた結露による水分が蒸発することなくエンジン内部にとどまります。
そういったバイクに関しましては、ある程度走行後、オイル交換の為ドレンボルトを開けると、
オイル排出口よりシューと言いながら、エンジンオイルと共に水蒸気や水が排出される事があります。
オイル乳化を防止するためには
エンジン内部で起きた結露により水分が溜まっていくのですが、
その水分がピストンやクランクによって撹拌されエンジンオイルと混ざり合い、乳化していきます。
そのエンジンオイルの乳化を防止するためにはもちろん、ある程度の時間と距離を走行することによって、
エンジン内部の水分を蒸発させることができますが、
人によっては、なかなか冬の寒い時期に長距離を走る機会が少ないのかもしれません。
寒いとツーリングに出かける気が中々起きないのもありますし、このご時世県外に出るとあまり良い目で見られません・・・
少し早めにオイル交換も
今現在なかなかツーリングなどの長距離で走行する機会があまりありませんので、
人によっては、オイルの乳化が進んでいるのかもしれません。
ですので、短い距離での通勤に使用している人や、普段買い物などをメインに使用している人に関しましては、
少し早めにオイル交換をすることをおすすめします。
まとめ
このページではスーパーカブの冬のオイル管理について書いていきましたが、
今現在オイル性能の向上や、インジェクションの進化によって寒い時期でも始動性に関しましてはあまり差が感じられなくなっております。
ですので、普通なら季節ごとのオイル管理に関しましては、あまりシビアになる必要はありませんが、
近距離での通勤や、一回あたりの走行距離が短い人に関しましては、
オイル乳化が進行している可能性がありますので、そこに関しましては少し注意する必要があるのではと感じております。
たまに長距離を走ったり、オイル交換をちょっと早めに行うなどをしたほうがいいかもしれません。
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