スーパーカブに乗っていると、ドラブルと言う程でもありませんが、
よくある症状として挙げられるのがブレーキの鳴き。
キーキーと甲高い音をあげ、場合によっては周囲から注目されてちょっと恥ずかしい気持ちにもなったりします。
色々と調べてみると直接安全面には問題が無いとしても、
その音で、不安になる人も居るかとも思われます。
このページでは、スーパーカブのブレーキがなるその原因と
ブレーキが鳴らないようにするための解決法などを書いていきます。
スーパーカブブレーキ鳴き原因|ドラムブレーキの仕組みとは
出典:曙ブレーキ工業
スーパーカブブレーキ鳴きの原因に入る前に簡単にドラムブレーキの仕組みについて簡単に説明します。
ドラムブレーキとは
ドラムブレーキの仕組みはディスクブレーキに比べ仕組みがとてもシンプルにできております。
ブレーキレバーを引っ張ることによって、ブレーキライニング(摩擦材)を貼り付けたブレーキシューがブレーキドラムに押し広げられる事によって制動力を得られる仕組みとなっております。
今でもスーパーカブの一部のモデルを除いてドラムブレーキを採用していますが、
その理由として、シンプルな仕組みで製造コストが掛かりにくく経済性に優れていること。
また、スーパーカブに必要な十分な制動力を確保できれば良いのでしょう。
効きだけ見ればディスクブレーキよりも制動力がある
現在の車や大型バイクにはディスクブレーキが採用されていますが、
ブレーキの効きだけを見ればディスクブレーキよりもドラムブレーキのほうが制動力があります。
その仕組みについてはあまり詳しくはわかりませんが、
何でも、その構造からブレーキシューがドラムに接触することで、お互いが引きつけ合い自己倍力作用が働くとの事。
ですので、シンプルな構造からも、スーパーカブに必要な制動力が確保できるわけです。
スーパーカブブレーキが鳴く原因とは
出典:みんカラ
先程の項目ではスーパーカブで使われているドラムブレーキについて簡単なしくみについて説明してきましたが、
そのブレーキもデメリットがあり、使っているうちに段々と音鳴りがしてきます。
最初こそは小さい音ですが、それが段々と大きくなり、やがてママチャリのようなキーキーした音になってきます。
しかしその音鳴りの殆どが制動力などの安全面にはすぐには問題ありませんが、その大きな音に周囲からも注目をされたり、
やはり安全面などに不安を持つ人も少なくありません。
では、なぜブレーキの音鳴りがするのか、その原因を幾つか挙げていきます。
- ブレーキダストがドラム内に溜まっている
- ドラム側のブレーキシュー当たり面が荒れている
- ドラム側のブレーキシューの当たり面が錆びている
- 車輪の車軸ナットの締め付けがオーバートルクになっている
- ブレーキライニング摩耗
とこんな感じで大まかな原因を幾つか出してみました。
他にも色々な原因があり、これという断定はできませんが、
おそらく殆どの原因が上3つに当てはまるのではないでしょうか?
ブレーキダストがドラム内に溜まっている
スーパーカブに乗っているとブレーキをかけることによって、ブレーキ内ではブレーキダストと言ったブレーキのカスがでてきます。
ディスクブレーキではそのブレーキのカスが外へ放出されますので、ホイールを汚すなどで済みますが、
ドラムブレーキではブレーキダストが殆ど外へ放出されない為、
ドラム内にどんどん溜まってきます。
その溜まったブレーキのカスが原因となり、ブレーキをかけた時にキーキーと音がなるように鳴ってきます。
ドラム側のブレーキシューの当たり面が荒れている
スーパーカブに乗っていてブレーキをかけることによって、ブレーキライニングが少しづつ削られてきます。
そのブレーキライニングが削られていくことによって、摩擦力を生み出し制動力を得ているのですが、
ブレーキライニングが削られていると同時にドラム側の当たり面もまた少しづつ削られております。
走行距離が短いうちはあまりわかりませんが、走行距離を重ねた古いスーパーカブでは、
ドラム側の当たり面が凸凹に荒れている時があります。
それが原因によって、ブレーキがキーキー鳴るようになってしまいます。
ブレーキの当たり面が錆びている
スーパーカブに長いこと乗っていなかったりしていると、
ブレーキの内部も錆びてきます。
これも古いカブに多いのですが、ドラム内が錆びることによって、ドラム側の当たり面が荒れますので、
これもブレーキが鳴く原因にもなります。
その他こんな原因も
またよくあるのが、雨の日など湿度が多いと、ブレーキがよく鳴きます…
また稀にあるのが車軸ナットがオーバートルクで締め付けられており、それが原因で、ブレーキシューとドラムの当たり面に微妙な変化が起き、
うまくドラム部分に密着しない為にキーキーと鳴っていたという事例もあります。
スーパーカブブレーキ鳴きに対しての解決法とは
先程の項目ではスーパーカブのブレーキがなぜ鳴るようになるのかの原因について書いてきましたが、
この項目ではその解決法について書いていきます。
- ブレーキドラム内の清掃
- ブレーキドラムの当たり面をサンドペーパーで磨く
- ブレーキシューを新しく交換する
ブレーキドラム内の清掃
出典:みんカラ
スーパーカブのブレーキ鳴きの原因が先程の項目でも挙げたように、その殆どがブレーキドラム内の汚れによるものと思われます。
ですので、その解決法で一度タイヤを外し、
ブレーキドラム内の清掃を行う事によって、ほぼ解決するはずです。
ドラム内の清掃の仕方については、当分先になりそうですが、
もし、ブレーキドラム内の清掃を行った時は、その様子などをブログに挙げていきますのでよろしくお願いします。
ブレーキドラム側の当たり面をサンドペーパーで磨く
これに関しても、ブレーキドラム内の清掃を行うついでに行うと良いかもしれません。
ブレーキシューやドラム側の当たり面が錆びたりして荒れていると、
キーキーではギーギーなど音がひどく鳴ってきますので、
ブレーキドラム側の当たり面をサンドペーパーで磨く事によって、解決するかと思われます。
これに関しましても、機会があればブログにアップしていきたいと考えております。
ついでにブレーキライニングの表面にもサンドペーパーで軽く傷をつける程度にこすっておくと、
ブレーキ鳴き防止にもなります。
ブレーキシューを新しく交換する
出典:スーパーカブのブログ‐雨ガエル1号・2号
また、スーパーカブのブレーキ鳴きの原因の一つとして、ブレーキシューのライニングが摩耗していることも挙げられます。
これに関しましては、そのままで走行しているとライニングの剥がれなどの原因にもなり、とても危険な状態ですので、
すぐにでもブレーキシューを新しい物に交換することをおすすめします。
※ブレーキの摩耗に関しましてはこちらのコンテンツでも紹介しておりますので併せてご覧ください。
車輪の車軸ナットを締め直す
車輪の車軸ナットがオーバートルクで締められていることにより、
ブレーキシューとドラムとの当たり面に微妙な変化が起きブレーキが鳴いているのであれば、
車軸ナットを一度緩め、規定トルクで締め直す事によって鳴らなくなる事例もありますので、
これも一度試してみると良いかもしれません。
まとめ
スーパーカブでよく起こる症状として、ブレーキの鳴きについて挙げていきましたが、
キーキーと甲高い音で鳴き、とても不快な音となっています。
ただブレーキの鳴きでもいろんな原因があり、
すぐに安全面でも問題ない物もありますが、
これらのメンテナンスを実践することによって、ブレーキの鳴きが解消しますので、
自身での整備に自信がある人は実践してみても良いのではないでしょうか。
コメント